PET画像診断センター

PETのしくみ

ポジトロンを放出する元素はポジトロン放出核種と呼ばれ、18F(フッ素 18)、15O(酸素 15)、13N(窒素 13)などがあります。これらのポジトロン放出核種の半減期(寿命)は2分から110分と非常に短く、院内に設置された『サイクロトロン(加速器)』という装置でつくられ、専用の薬剤調整室においてブドウ糖、酸素、水、アミノ酸や脂肪酸などに組み込まれて「薬」として精製されます。 その後人体に投与されます。ポジトロンは陽電子で正(プラス)の電荷をもった電子です。ポジトロンが原子核から放出されると直ちに負(マイナス)の電荷をもった通常の電子と出会い互いに結合し、その瞬間に2本の放射線(光子)を正反対の方向に放出します。この放射線を体外からカメラで撮影するのが『PET検査』なのです。

PET検査の長所・短所

一度の検査で身体をくまなく検索でき、小さな癌にも鋭敏に反応するという点でPET検査は非常にすぐれた検査方法です。また18F-FDGによるPET検査は静脈注射をして安静にしていただくだけ
で全身の画像が30分以内という短時間で撮影できたり、身体的負担がほとんどないということもすぐれた点の一つです。ただし、18F-FDGは腎臓や膀胱などの泌尿器系器官で尿になり体外に排泄されるため、それらの器官に癌があった時にわかりづらいという場合があるのも事実です。また前立腺なども膀胱と重なり合うために判断が難しい場合もあります。その他早期の胃癌や肺胞上皮癌なども苦手としています。

がんの臨床例
乳癌
肺癌
膵癌
大腸癌
脳疾患
脳腫瘍

前頭葉の脳腫瘍で放射線治療と化学療法の併用療法の効果判定や、その後の治療法の選択に大変有用です。

アルツハイマー型痴呆

特徴的な左右両側の側頭部〜頭頂部の血流低下が認められます。 アルツハイマー型痴呆と診断できます。通常、CT検査やMRI検査 では確認することができません。

心疾患
心筋梗塞

心筋梗塞の症例です。PET画像では、心臓の前壁・中隔部で血流の低下が確認できるだけでなく、血流低下部の心臓の筋肉が生きているか、または死んでいるのかまで確認出来ます。もし、生きているのなら、血行再建術で治すことが出来ます。

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