深部静脈血栓症

深部静脈血栓症

長時間寝ていたり、座っていたりしていた場合に、下肢の血流のうっ滞がきっかけとなり、血液の塊(血栓)が深部静脈にできるものを深部静脈血栓症といいます。症状は出ない場合もありますが、多くの場合、下肢のむくみや痛みがみられます。

静脈の血流は、足から心臓へ向かって流れるため、血栓が血流にのって移動した場合、肺塞栓症を引き起こし、致命的となることもあります。肺塞栓とは肺の血管が血栓によって詰まり、肺での酸素の取り込みが十分行われず、全身臓器に十分な酸素を送れなくなった状態です。

治療方法は、血液を固まりにくくする薬を当分の間内服します。血栓ができてから時間が経っていなければ、入院の上、下肢を圧迫する弾性包帯を巻いて下肢を挙上しながら安静にし、血栓を溶かす薬を点滴する治療を行います。血栓が心臓や肺へ向かって移動するのを防ぐ下大静脈フィルターを留置する場合もあります。

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