耳鼻咽喉科

鼻中隔矯正術

 左右の鼻のしきりである鼻中隔は、誰にでも少しは弯曲がありますが、弯曲が強いと鼻づまりや副鼻腔炎の原因になり鼻中隔弯曲症と診断されます。鼻中隔弯曲症の鼻づまりでよく見られるのは、どちらか片側がつまる、左右交互につまる、両側がいつもつまるなどです。鼻中隔矯正術を行うかどうかは、自覚症状の程度、鼻腔通気度検査による鼻づまりの客観的評価、内視鏡検査、CT検査などにより判断します。また、副鼻腔の内視鏡手術のさいに術野を確保する目的でこの手術を行うこともあります。

 通常は鼻中隔の粘膜を切開して行いますが、鼻中隔軟骨前端部の弯曲が強い場合には、通常の方法で手術をしても弯曲が残ってしまい鼻づまりが改善しないことがあります。このような場合には、鼻の中の皮膚の部分を切開して前端部の処置ができるような方法をとり、確実に鼻づまりを改善するように心がけています。

 通常、鼻腔側壁の下鼻甲介を縮小させる下鼻甲介骨粘膜下切除術とセットで行います。以前は肉眼で行う手術でしたが、近年は内視鏡補助下に行う方法が一般的になりました。これにより丁寧な手術が可能になりましたが、手術時間は延長する傾向にあり、麻酔は基本的に全身麻酔で行っています。入院期間は、手術の前日から3日後までの4泊5日が基本スケジュールになっています。 

<症例>

手術前

手術後

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